1. MIRAIGA通信
 

MIRAIGA通信

2020/05/20

5月19日に厚生労働省より、雇用調整助成金の手続きのさらなる簡素化が発表されました。

小規模事業所(概ね20人以下)については、手続きマニュアルが公開されています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000631526.pdf

 

1.小規模事業主の申請手続の簡略化について

従来:従業員1人当たりの平均賃金額を用いて助成額を算定

  →小規模の事業主(概ね従業員20人以下)については、

   「実際に支払った休業手当額」から簡易に助成額を算定することができます。

   助成額 =「実際に支払った休業手当額」×「助成率」

 

2.雇用調整助成金のオンライン申請開始について

  オンラインでの申請受付を開始→5月20日(水)12:00より)

  申請にはメールアドレスとショートメールが受け取れる携帯電話が必要になります。

  https://kochokin.hellowork.mhlw.go.jp/prweb/shinsei/

 

3.休業等計画届の提出を不要とすることについて

従来:事前に届出が必要であった計画届を、令和2年6月30日までの事後提出を可能、2回目以降の提出は不要

  →初回を含む休業等計画届の提出を不要、支給申請のみ。

 

4.助成額の算定方法の簡略化について

 小規模の事業主以外の事業主についても、

 (1) 「労働保険確定保険料申告書」だけでなく、「源泉所得税」の納付書を用いて、1人当たりの平均賃金額を算定できる。

 (2) 「所定労働日数」の算定方法を簡素化。

  ● 休業等実施前の任意の1か月を基に「年間所定労働日数」を算定(納付書が必要です)

  ● 「所定労働日数」の計算方法の簡略化

 

5.雇用調整助成金の申請期限について

従来:雇用調整助成金の申請期限は、支給対象期間の末日の翌日から2か月以内

  →支給対象期間の初日が令和2年1月24日から5月31日までの休業の申請期限を令和2年8月31日までとする。




2020/05/17

※未確定の情報なので、今後の情報取集が必要です

 

これまで雇用調整助成金は、

①従業員を休業させて、

②休業補償を支払い、

③休業補償に応じた助成金

が支給されます。

 

ところがこの仕組みは先に休業補償を支払わなければならず、

さらに支給までに時間がかかっていることもあり、資金繰りに困っている企業には使いにくい制度でした。

加藤勝信厚生労働相は15日の衆院厚生労働委員会で、休業手当を支払った企業に支給する雇用調整助成金について、

手当を支払う前でも申請を受け付ける方針を明らかにしました。

「会社がいつ、いくら払うと確定すれば申請を受け付ける」とし、企業がより迅速に支給を受けられるようにするようです。


まだ確定情報ではありませんが、使いやすい制度になれば良いと思います。


2020/05/16
これまでも多くの変更や緩和が行われてきた雇用調整助成金ですが、
5月14日に手続きの簡素化についてリーフレットが公開されました。

①従業員が概ね20人以下の場合、実際にに支払った休業手当をもとに助成金額を算定できるようになる。

 「概ね」とついているので、人数については弾力的に運用されるのかと思います。

 

②休業計画届が不要になる

 支給申請の手続きだけになるので、手続きの簡素化という点では大きな変更点です。

 

③平均賃金額の計算方法が変わる

 ・「平均賃金額」を「源泉所得税」の納付書で算定できるようになります。

 ・「所定労働日数」の算定方法が簡素化されます。

 

 

雇用調整助成金の1日当たりの上限額が8330円から15000円に引き上げられるという話もありますが、
今回のリーフレットにはその旨の記載はありません。
詳しくは5月19日に発表されるようですので、またお知らせしたいと思います。

また、昨日お知らせしたみなし失業の考え方による雇用保険からの直接給付の制度との

調整などについては分かっていません。

https://miraiga.net/contents_329.html







2020/05/15
厚生労働省は新型コロナウイルスの影響で休業している労働者を対象に、
賃金の8割程度を直接支給する方針を固めました。

上限額は英国の水準を参考に月額33万円程度とするようです。

2011年の東日本大震災の際に被災地で導入した「みなし失業」と呼ぶ仕組みを参考にし、


企業が申請する手続きの煩雑な雇用調整助成金を通してよりも、休業者を迅速に支援できるようにします。

休業者は企業から休業証明を受け取り、自らオンラインなどでハローワークに申請するようになります。
失業手当と同様に従業員に直接給付金が支払われます。
企業の雇用維持を前提としつつ、国が従業員を直接支援する仕組みとなるので煩雑な手続きが不要となります。

この制度は雇用調整助成金を申請していない中小企業の従業員が対象となるので、

既に雇用調整助成金を申請している企業との差の調整が必要になりそうです。







2020/05/09

新型コロナウイルス感染症の影響により、事業等に係る収入に相当の減少があった事業主の方にあっては、

申請により労働保険料(労災保険・雇用保険)と社会保険料(厚生年金保険・健康保険・介護保険)の納付を、

1年間猶予することができます。

 

この納付猶予の特例が適用されると、担保の提供は不要となり、 延滞金もかからないので、

資金繰りに余裕のない企業などは申請を検討しても良いかもしれません。

 

猶予の要件は以下の通りです。

1.新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、

  事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少していること

2.労働保険料・社会保険料を一時に納付することが困難であること

 

手続きの方法や申請期限は労働保険料と社会保険料とで異なります。

双方とも売り上げが低下したことを根拠となる書類の添付が必要となります。

 

【労働保険料】

1.所管の都道府県労働局に「労働保険料等納付の猶予申請書(特例)」を提出します。

2.申請期限は労働保険料の納期限までに申請をしてください。

  なお、労働保険については毎年6月1日〜7月10日に実施されていた年度更新(労災保険と雇用保険の保険料の清算業務)について、

  6月1日〜8月31日に延長されることが決定されています。

 

【社会保険料】

1.管轄の年金事務所に「納付の猶予(特例)申請書」を提出します。

2.申請期限は特に設けられておらず、令和2年2月1日から令和3年1月31 日までに

  納期限が到来する厚生年金保険料等が対象となります。

  すでに納期限が過ぎている保険料についてもさかのぼって申請することが可能です。

 

詳しくは以下の厚生労働省サイトより確認することができます。

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200501.files/02.pdf

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000627591.pdf

 

労働保険料や社会保険料の納付の猶予は目先の資金繰りにプラスの影響を与えますが、

いずれ支払わなければいけませんので、計画的に利用するようにしてください。




2020/05/08
毎年6月1日〜7月10日に実施されていた労働保険の年度更新(労災保険と雇用保険の保険料の清算業務)について、
新型コロナウイルスの感染症の影響を踏まえ、6月1日〜8月31日に延長されることが決定しました。

令和2年度の労働保険の年度更新手続きは以下の通りとなります

 ○令和元年度の確定保険料と令和2年度の概算保険料を申告・納付(※)

 ○年度更新期間は6月1日〜8月31日(延長後)← 6月1日〜7月10日(例年)

 ○対象となる事業場は、約325万事業場

 

 ※新型コロナ税特法による納付猶予の手続きも、年度更新手続きと併せて行うことができます。





2020/05/07

5月6日に厚生労働省より、雇用調整助成金の申請手続のさらなる簡素化が発表されました。

現時点では以下のような概要のみで、詳細はあらためて公表されるとのことです。

 

<助成額の算定方法の簡略化>

 雇用調整助成金の助成額の算定方法が難しいとのご意見を踏まえ、以下の簡略化を図ることとします。

 

1.小規模の事業主(概ね従業員20人以下)については、

 「実際の休業手当額」を用いて、助成額を算定できるようにします。

  ※ 「実際に支払った休業手当額」×「助成率」=「助成額」とします。

 

2.小規模の事業主以外の事業主についても、

 助成額を算定する際に用いる「平均賃金額」の算定方法を大幅に簡素化します。

 (1) 「労働保険確定保険料申告書」だけでなく、「源泉所得税」の納付書を用いて

   1人当たり平均賃金を算定できることとします。

  ※ 源泉所得税の納付書における俸給、給料等の「支給額」及び「人員」の数を活用し、

   1人当たり平均賃金(「支給額」÷「人員」)を算出します。

 (2) 「所定労働日数」を休業実施前の任意の1か月をもとに算定できることとします。





2020/05/02
先日速報でお伝えした「雇用調整助成金の助成率を10/10とする特例措置拡大」ですが、
https://miraiga.net/contents_317.html
厚労省よりリーフレットが公開され、4月8日から遡及して適用されるようです。
リーフレットはこちらでダウンロード可能です(https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000626843.pdf


1.雇用調整助成金の特例措置のポイント

 

⑴ 中小企業が都道府県知事からの休業要請を受ける等、一定の要件を満たす場合は、

 休業手当全体の助成率を特例的に100%とします。

 休業等要請を受けた中小企業が解雇等を行わず雇用を維持している場合であって、

 下記の要件を満たす場合には、休業手当全体の助成率を特例的に100%とします。


 ・新型インフルエンザ等対策特別措置法等に基づき都道府県対策本部長が行う要請により、

 休業又は営業時間の短縮を求められた対象施設を運営する事業主であって、これに協力して休業等を行っていること

 ・以下のいずれかに該当する手当を支払っていること

  1.労働者の休業に対して100%の休業手当を支払っていること

  2.上限額(8,330円)以上の休業手当を支払っていること(支払率が60%以上の場合に限る)

 

⑵ ⑴に該当しない場合であっても、中小企業が休業手当を支給する際、

 支払率が60%を超える部分の助成率を特例的に100%とします。

  中小企業が解雇等を行わず雇用を維持し、賃金の60%を超えて休業手当を支給する場合、

  60%を超える部分に係る助成率を特例的に100%にします。

 

ただし、対象労働者1人1日当たり8,330円が上限であることは変更ありません。

 

 

2.生産指標の比較対象となる月の要件を緩和しました(4月22日〜)


従来は前年同月と比較してしましたが(特別な場合は2019年12月との比較)、 

前年同月とは適切な比較ができない場合は、前々年同月との比較や、

前年同月から12か月のうち適切な1か月との比較が可能となりました。

これにより、令和2年1月以降に設置された雇用保険適用事象所も助成を受けることできるようになります。

 

※また、5月中にはオンラインでの申請が可能になるとのことなので、手続きが少し楽になるかもしれません。